劇場版「シャンバラを征く者」感想

 本家の「琴弥桂のハガレン日誌」のWeb拍手上でアップしていた映画の感想を改めて…
これ以後の感想は「MEMO」に載せてあります。

真面目な感想

おふざけ感想

10月11日アップ
「ロイについて」
 しみじみ、この劇場版の中でエドの心情を理解していたのは誰よりもロイであったとしみじみ実感。
 深く突き詰めてみると弟は「兄さんに会いたい!」その一念だけで、エドがどう思っているかはあまり考えてない。というか絶対エドも自分に会いたいと思っていると、そりゃあ、太陽が東から昇るのが当たり前のように思っている。そこがまたキュンきゅんとしてしまう所なんだけど、エドが帰れるかもしれないけど、自分のわがままを通してしまうのは…と悶々としていたりなどはあまり考えてない。あくまでも、「兄さんに会いたいんだよ!」っていうこれまたきゅんとしてしまう一途な思い…だけなんだよね。
 ハイデリヒにしてみても、エドワードを想いつつ(ここポイントね)でも結局は自分の生きた証を残したいって、エドワードが自分のものにならないなら(あれ、違うかしら?)元の世界に返れって…まあ自己の存在証明って事を優先してるような傾向にあるので、エドの気持ちは最優先で考えてない。Wアルフォンスは結局、エドワードをおもいやっているんだけど、どこか自分の思いが先走りしている…?と感じますね。
 でもそれが若いってことで、いいのよね〜うふ。
 さて、本題に戻って。
だから、結局はエドの気持ちを最優先に考えて、エドの望むように考えていたのはロイだったんだって。
 一番痛感するのは、エドが現実社会に戻ろうとする時にアルを止めるシーン。あの短い一瞬で、ロイはエドがしようとしている事を理解したんですよね。だから、とりあえず止めた。止めた上で送り出したんですよね。
 ロイは北方でいろいろ考えたんですよ。考える為に、自分が今まで突っ走ってきた人生、本当にこれでよかったのかを考える為に必要な時間だったんです。どれが正しかったのかなんて、まったくわからない、でもエドワードが生きていたら、自分のしたことは何かしらの、成功への結果に繋がるのかもしれないって。 その思考の完結がエドワードの帰還だったのでは?どんな考えの終結かそれは、測り知ることができませんが、だからこそ、封印していた錬金術の復活だったのでは?
 私はどんな結末でも、考えに考え抜く人は好きです。とりあえず考えて行動しようとする姿をロイに見た気がします。
「アル(弟)について」 
 ラストシーン、私はアルが錬金術世界にとどまるのもありだとおもうんですよ。兄弟愛のテレビシーズからの完結を考えるとアルはエドと一緒にいないといけないんですが、でもひとつのストーリーとしてはありだと。
 アルは生まれてからずっとエドと一緒で、ずっと一緒で、これからも一緒で。それは素敵なんだけど。でも実際に考えるとアルは兄さん、肉親からの自立をしてないわけになって。
 一人の人間としていつかは兄からはなれて自分の足で立たねばいけないって思うこともあるんですよ。萌え話として兄弟が一緒にいてくないと困るんですが。
 だから、あのシーンで本当はエドが言った「錬金術世界の扉を壊す使命」託されたんだから、それを放り出しちゃいけないと。ここで兄離れをして(本音はしなくてもいいけど)一人の少年として生きていく契機だったんだと思うんですよね。
 という考えが結構初期からあったので、シリアスバージョンで「あるが錬金術世界に残っていたら」という、話を次回書きます。だから、アルとロイばっかりでてくる…はず。
「I'll find of you again!」

リオールの街の復興をアームストロング財団が行っているじゃないですか?
 その街頭演説をするときにでてくる直前に建物の屋上に出てくる看板に書いてある文字。(アームストロングのイラストがあって)
直訳すると「私はあなたをまた見つけるでしょう」だけど、違うはず。なので、ハワイ在住の友人に聞いてみた。
「またお会いしましょうとか、また会えるといいねとかそんな感じかなあ。」ということですが。
 復興する街には、よく観光でどんどん来てくださいって言うじゃないですか?だから、あれは観光客に向けて、また来てね!というメッセージなのか?それとも住人に向かって「希望ある未来をまた見よう!」等の意味合いなのか…?
すごくくだらないことだけど、結構気になる。

「ハイデリヒ」
 さあ、新たなるきゅんきゅんポイントを!
・最初、「寒くなって来たからね」の所の絶妙な表情…ちょっと方目を閉じてるところとか…
・車が事故ってヒッチハイクしている時にハイデリヒはさり気に手を前にして可愛く待ってるの…(知人よりのチェックポイントで見たらもう可愛さ満載)
・「工場が持てるかもしれないんだ」っていうところのちょっと照れているような表情。ちょっと首かしげている所…


「帰れるかもしれないんだ…」あたりのシーンについてはあえて書かない!

 夏か是非いたときに書いたネタにしましたが、皆さんこれから寒くなってきます。寒くなって咳をしたら合言葉ですよ
「寒くなってきたからね…」と。
MEMOより抜粋
・前から気になっていたところ。エッカルトが錬金世界にやってきて、エドが複葉機にくっついているのを発見されるところ。その後にエドが複葉機をエドの顔型の火炎放射器?みたいのに錬成するじゃないですか?その錬成の時にグラトニーっぽい形のものがついていた気がするんですよ。太い蛇みたいなのに短い手足がついて。でも本当に一瞬なので何度みても自信はないのですが、やっぱりそんなような気がするので…誰か真偽を教えてください。
・逆に何度見ても確認できないところ。
ハスキソンの城でラスト爆発する前のところ。一発目の爆弾にロイが描かれているようですが、確認できない…!悔しい…次回またはDVDを見たとき…?

・さっぱりわからないのですが…ヒューズが初登場する時のエドを手招きする時、手を上にするじゃないですか?あれはただ単になんでしょうか?それともドイツの手招きはあの方法なんでしょうか?今度ドイツにホームステイしていた先輩に聞いてみます。
(→)やっぱりそうらしいです。日本的なこっち来い、手の平を下にするやり方は、あっちいけになるそうです。

・ラングはエドのいた錬金術世界の存在を割合素直に信じていますよね。映画という「虚構」を作っているからこそ柔和な思考なんですかね?確かに、兵器も映画も科学技術の賜物ですよね。今回は何故ラングがエドの世界を受け入れたのか?その背景とかいろいろ考えてみましたが、答えは出ませんでした。ラング監督の「メトロポリタン」等、機会があればみたいと思いました。


 あと、気のせいかもしれませんが、エドワードがまずラングを町で見かけて追いかけていくシーンと、ウィンリィに機械鎧をつけてもらってからの走りのシーン、走り方が断然後者の方がスピードが速いのはやっぱり演出でしょうか?走りやすい足を手に入れたから!

今回はしみじみとエッカルトについて考えてしまいました。弱いからこそ、強いものに対して恐怖してしまうその気持ち。強いものに対して、それを超える強さを、持とうとする。これって戦争の一因でもありますよね。
 でも、実際はテレビ版でホーエンハイムが「この世界では効率よく人が死ぬ…」っていっているとおり、現実社会での武器兵器って錬金術に負けず劣らずの強大な力ですよね。だから、エッカルトは錬金世界に対して畏怖する必要なんてないような気もするんですがね…でも、相手に対して一度びびって怖がってしまったら、その感情を覆すのは難しいんですよね。不安でたまらない人に「大丈夫だよ」って何度言っても心に響かないように。
錬金術世界から見れば「効率よく人が死ぬ」現実社会の方が恐怖の対象ですが、隣の芝生は青いんですよね…。改めていろいろ考えてしまいました。

・「最初でエドが余所見運転で路肩に突っ込んだ車は…?」
どうなったんでしょうね?そのまま放置?エドワードリッチだから車の一台や二台、関係ないのかしら?

・「何でアルフォンスの魂が入った鎧だけ中身空っぽなんだよ〜」
他のは中で潰された人間入りだって言うのに。どうして??

・「ウラニウム爆弾の脅威は誰が理解したの?」
 ハスキソンが鋼世界で、人体錬成をして扉の向こう側に行ってしまったが、ハスキソンそのものは生身で扉を超えた形跡はない。ただウラニウム爆弾だけが現実社会に運ばれたような感じなんですが。そうだとしたら、誰がそんなにすごい爆弾ってわかったんでしょうか?
 あんな変なボールみたいなの(あ、今思い出したが、去年映画になった「スチームボーイ」に似てますね)のは説明されなきゃ、ただの鉄くずのように思うんだけど…?

・「ハイデリヒの疾患」
 すっかりシナリオブックを見逃していたんですが肺がんなんですよね。「吸ってはいけない空気を日常的に吸っていたから」ということですが、でもちょーーーっとおかしい。いくら悪い空気を吸っても所詮ハイデヒリは17歳。そんな短期間で肺がんに直結はしない。最近話題のアスベスト被害で中皮種なんかが話題になっていますが…。それに結構吐血するくらいの症状なら、胸痛とか呼吸困難とか出てもおかしくないと思うんだけどな…。でも詳しくは専門じゃないのでわかりませんが…?
・エドがノーアに炊き出しを持っていく後姿が…なんか今日は無性に可愛く見えました。

・いつもラングとウーファでお茶する場面の、エドが足を組んでお茶を飲むところ、ええな〜と思うのですが、足があの角度でまっすぐ向くのは、足が長くて細い証拠と知り合いが教えてくれました。足細いんだ…へー。そうなんだ…

・ティーチインで會川さんが「ロイが気球に乗る前に音楽が鳴ってホークアイが登場するでしょ?あれはホークアイの為の音楽に聞こえる」って言ってたんですが、見れば見るほどそう思う…ホークアイの登場テーマだよ…あれは…。うん。

**おじさんキラーエドワード?
ハイデリヒに「他人に無関心。人と関わろうとしない」なんて言われているのに、何であまり接点がなさそうと思われるビアホールのオヤジに何故に人気者…。普通に歩いていて声かけられるなんて…人と関わろうとしない人の所業とは思えない…ですが、きっとエドが可愛いからオヤジがほっておかないんですね。とりあえずあんな可愛い流れ者がいたら私はほっておかない…。かまってしまう…まあ、警官ヒューズ関連で知り合ったんでしょうがね〜。

**何でエドワードは麻酔…?
エンヴィー捕獲戦?のとき、ラングはあっさりと殴られて気絶させられたのに、エドワードに対しては吸入麻酔で意識を失わせたんでしょうか?考えとしてはシャンバラ出身の貴重な人材を手荒に扱わない…というのも考えたんですが、その割にはエドが錬成陣発動させた後、ぼこぼこにされて発砲されて…うーん微妙。なので、ここでもやっぱりエドワードが可愛いから手荒な真似をしたくなかった説に一票。
**今更気付いた
何でグラトニーはあの姿なのかしら?ってライラを取り込んでしまったからなんでしょうか?賢者の石で転生を繰り返したライラにはそれなりに魂そのもがそれなりに力を持っていたとか…んでそれを取り込んでしまったのであんな化け物になったとか…?


・「何でエドとアルは扉の中での影響を受けないの?」
 ラストでエッカルトがあんな化け物になったのに、どうしてエドとアルは平気なの?同じように思った知人に「可愛いから、見逃してもらったんだよ」って言ったら無言で返された…。でもこれは私は問答無為用のご都合主義でいいと思う。なのであえて追求しない。

・「何でアルフォンス(弟)は髪を切ったの?」
…と思ったので、小説かいてみた。Croix Noirを参照してください。

・「ハイデリヒの涙か汗か?」
ハイデリヒがエドワードを小型ロケットで送り出すシーン。ハイデリヒの頬に光る一粒の滴。あれはエドワードを送り出す為に必死になった汗か?それとも悲しみの涙か…?個人的には涙を流しつつも、顔では笑って送り出す…!に一票!
4回目を見終わって
「ハスキソン」
最初に出てくる仮面の男「ハスキソン」錬金術世界で科学世界を極めた男。
エッカルドが錬金世界を魔術が使える理想郷「シャンバラ」と考えていたのに対して、ハスキソンは科学技術が発達した世界を望んでいた。ハスキソンはシャンバラの概念がなかったからこそ、錬金世界での科学技術の向上を望んだけど、もし扉の存在を知ったならば、ハスキソンにとっての「シャンバラ」はこの私たちの現実社会だったんですよね。
 ここの存在にとって理想とする世界…エッカルドとハスキソンがなんとなく対になるような気がしてきました。

「ノーア」
 占い師…ってあったんですが、ノーアの力って透視能力であって、これから先どうするかそういったアドバイスって出来ないですよね…?
 まあ、心を見透かされた時点でノーアにびっくりして、どんな事を言われても信じてしまいますよね。
思わず「占う」という言葉を改めて辞書でひいてみる
(1)(ある物事をもとに)将来の運命や物事の吉凶などを判断する。
(2)予想する。
ノーアは厳密に言うと、占い師ではないような気もします…?

「エッカルド」
 結局、彼女は自分より強いものの存在が怖かったんですよね。怖いものに媚を売るという方法もあるけど、彼女はあえてそれに挑んでいった。乗り越えるということではなくて、壊すという手段をとってしまったけど。
 彼女にとって、自分より弱いものは認めることは出来るけど、自分より強いもの、強大な力を持つものは「化け物」なんですよね。
 ラストの場面でエドが「同じ人間だ!」というのに対してエッカルドは「姿かたちは同じでも、別の世界の、化け物だ!人は自分と違うものを認められない。拒絶し、畏怖する。それが戦争の始まりだ。私にはお前も化け物に見える…だから殺せる…!」って。
 これって、たとえば錬金世界と現実世界の違い以外にも、私たちの身近なことでも言えますよね。それぞれの個性など。他者に自分と同じような共感・思想を知らず知らずのうちに押し付けてしまうことってあると思うんですよ。でもやっぱり同じではありえないんだから。緩やかな拒絶を感じることは多々あると思います。でもそれが人間の面白いことであって、他者を理解することで自分の感情や価値観を理解するのです。
 でもやっぱり拒絶は怖いですし、受け入れてもらいたい。その為には自分に少しでも自身がないと辛いことがある。そういう意味で、エッカルドは弱い人間だったんではないかと思います。強い存在をといいますが、自分と違う何かを受け入れるだけの心がちょっとだけ足りなかった。う、自分の心も痛い…
 脚本家の會川氏の「自分以外の他者を認める、その強さを持とう」ってメッセージのような気がしました。
 そうしないと、ヒューズに撃たれちゃうよって。
 エッカルドは、エドを「化け物だから殺すのにためらいがない」と言い切っています。でも現実世界見戻ってきて、今度は自分が誰の目から見ても明らかな化け物の外見だった。化け物は殺される運命にある、エッカルド自身の言葉が自分に跳ね返ってきたんですよね。
 他者を認めるためには、自分を自分で認識しないと、と思います。

「ラース」
 一番切ないのが、グラトニーが登場した場面「あいつも俺と同じ…化け物だ!」という所。自分自身を「化け物」というそれは辛いことですよね。
 以前に聞いたことがあるんですが、世間的に誰が見ても悪者であっても、その悪者当事者にとっては、言い分があるんです。つまり自分が正しいとどこかで信じているんです。自分の存在意義って物が、多少なりともあるんですよ。世間的に許されないことでも、自分だけが信じるところがあるからこそ、生きていけるんです。
 でも、ラースにとってはどうでしょうか?彼自身は、自分の存在意義が見出されてないような気がするんです。自分を「化け物」と言い切ってしまう、彼の心の中は、そりゃあ切ないなって。望んでないのに、扉の内側から出てきてしまった。いや、引きずり出された。何の為に?
 私なりに思ったんですが、最後の最後で彼は見つけたんですよ。存在意義を。エドとアルが再会するために、自分が扉になる、誰かの役立つ、これは誰にも代わる事が出来ないラースにしか出来ないことですよね。それを果たすことが出来たからこそ、扉の内側に戻った時、母であるイズミと晴れ晴れと再会できたのかな…?って。うう、また悲しくなってきた…
「アルフォンス・エルリック」 05.08.10

彼ってばすごいですよね。
兄さんをおもうばかりに、錬金術の腕が上がりにあがってしまって…
シナリオブックであったのですが、砂漠で井戸をあっさりと練成してしまうシーン。
「過去のエドワードより、錬金術の腕が上がっている」と。そうですよね〜。
テレビシリーズでエドワードは砂漠で、へたってましたものね。
 あっという間に砂漠で井戸を練成し、竜巻を自由自在に起こし、魂の分割・・・これだけ考えるとアルって相当すごいですよね。たぶん、やろうと思えば国を制圧できそうな気配も…
 多分、錬金術世界に残っていれば、どんな事も思いのまま、でも苦労して取得した錬金術をあっさりエドと一緒にいたいと言うことで捨て去るのです。迷いもせずに。
もし、アルが不可抗力で、錬金術世界に残されていたら、エドに会えない不毛さで、きっとひどい人になる気がする・・・
「兄さんのいないこの世界なんて…守る価値もない…」とか。
んでもって、ロイに…(このあたりがあるので真面目感想じゃなくておふざけ感想に…)
このあたりで話を一本作りたいですね〜。でも、それは後ほど。たぶん書きます。きっと書きます…!
 劇場版 4回目を見てきました。
…9時に夜勤が終わるんですよ。んでもって、初回上映が9:30から…
ちょうどいいんですよね〜。
夏コミ前の忙しいこの時期、だからこそ見に行ってきました〜。

今までこんなに繰り返し見た映画は初めてだし
これからも一生ないでしょう…うん。

映画館はがらがら。
なので音響も素晴らしくよくて、今までとはまた違った雰囲気!

ハイデリヒがエドを送り出すシーンでは
やっぱりぽろぽろ泣いてしまいました。
周りに人がほとんどいないせいもあったのですが…
今回はハイデリヒがはじめて出てくるところでさえ、
なんとなく涙が出そう…
エドワードの寝室とハイデリヒの寝室?は一緒疑惑?

やっぱりどうしてもハイデリヒ関連ネタなのですが…

 ノーアがエドに酒を飲ませて、記憶を奪おうとする前。
ハイデリヒが、工場に泊り込みをする時に、着替えを取りに来るじゃないですか?
その時ふと思った。
どうして、エドが寝ている部屋に、着替えがあるの?って。
 普通着替えって寝室に置かれることが多いじゃないですか?エドとハイデリヒは同じ部屋同じベッドで寝ているのかい?
この部屋にはベットがひとつしかないの?だからエドはハイデリヒが活動している間に寝て、ハイデリヒが寝るときは、勉強しているのかしら?
 でもどうしても二人で眠くなった時には、どうするのかしら?ひとつのベットで寝ちゃうのかしら?わくわく。

…なんて映画を見ながら思っていたら…相方に、
「単純にノーアが転がり込んできたから、エドのベッドを明け渡したんじゃないの?だからハイデリヒが泊り込みでいないからエドがわが者顔にハイデリヒのベットに寝ているんであって…」と。
…つまらないわ…ロマンがないわねえ〜!!
じゃあ、こうしよう。

ノーアが転がり込むのと同時に、ハイデリヒはパトロンのもと、ロケットの作成が佳境になり、部屋に戻ってこない。

「…前に帰ってきたのだって…、着替えを取りに着ただけじゃないか…!」
(いつになったらかえって来るんだよ…)
その言葉をエドワードはのどの奥にしまいこむ。
人知れず、その寂しさを紛らわすために、そっとそのベッドに横たわる。
「…あいつのにおいだ…」
ハイデリヒのにおいが染み込んだ、枕に頭を沈めて、そっと誰にも聞こえないように声にしてみた。

…は、話ができてしまう!!今は違うのを進めてるんだから!…まだアップには時間がかかると思う…

馬鹿だもーん。バカで結構!
ちなみに私のハイデリヒのイメージは緑です。
世界について。
 思わずちょっとだけ心理を分析?とまでは言うのはおこがましいのですが…いろいろ考えていみますね。
 エドが冒頭で錬金術世界の事をハイデリヒに沢山語っているじゃないですか?それも楽しそうに。エドとしては、ハイデリヒを楽しませるためにという主旨だと思うのですが。昔のことばかり語る人って、実は今ある現実に満足していないから、「昔はよかった…」ではないけど、語りたがるんですよね。過去の事を。あながちエドもそうなんだろうなって。
 ノーアと階段で語るシーンにエドの
「(略)…俺かここに来るしかなかった。代償だ。これは俺に与えられた地獄なのかもしれない…」という台詞にもあるように。やっぱり現実世界を、受け止め切れてないような気がするんですよ。だから現実世界を否定するために、エドはハイデリヒに語る。
 ここで。ハイデリヒについて考えてみたいと。一方的に楽しそうに錬金世界の事を語るエドと接してどうでしょうか?今、自分たちがいる現実世界に対しては、ロケット工学に関しての実しか興味を持たない、なおかつ研究が停滞している今は、なんに対しても消極的。楽しそうになるのは過去を語るときだけ。これって、今現実を生きるしかないハイデリヒにとっては、究極の自己否定のような気がするんですよ。自分が生きている世界を否定されて。
 私はたとえば、自分が仕事している環境において、それ何理満足していたとする。でも新しく入ってきた人が、あからさまに口にしないけど「前の会社はよかった」と、過去のことばかり語る人はあまり好きじゃないですね〜。過去ばかり語って。 自分の世界を見ようとせずに過去にばかり価値を見出そうとするエドの姿は、すごいハイデリヒにとっては痛々しいと思うんですよ。
 自己否定をされて、悲しいはずなんだけど、でも今のエドワードにとってはそれしか自己を保つ方法がなかったんですよ。帰る手段を模索して、燃え尽きてしてしまったエドには。だからこそ、そんなエドを見ていられなかったんだと思います。
 弟と再会することしか考えてなくて、ハイデリヒをそこまで追い詰めておいて、その精神状況に気付かないエドもちょっとひどい人だわ…と思います。

 ノーアがいう「誰も私を裏切らない世界がそこにあるんでしょ?」と。
たしかに錬金世界に来れば、ノーアのような外見の人はいる。ジプシーという意味での迫害はなくなると思うけど、別の差別はある。イシュバール差別とか。
 でも人は望んでしまいますよね、理想の世界を。今おかれている状況にどうしても満足できなくて、それが自分の力ではどうにもならないことであったりしたら。別の世界だったら、私は、もっと自分らしくいられるって。人間それぞれもが持つ「もしも」というイメージの世界の集合体が「シャンバラ」なんだろうなって。
 パラレルワールドじゃなくて、時間軸で考えるとわかりやすいかも。 私だって、過去の人生の選択を迫られた時に、別の選択をしていたら、どうだろう?もっと幸せだったんじゃないか?とか思いますもん。でもそれはどうすることもできない。だから今いる私の世界に、価値を見出し、回りにいる人を大切にして前に歩いていこうとするのです。だって、それしか出来なんですもの。そう願っても、過去に戻ることはできないし。その術がない。 でも、もしタイムマシンがあったとしたら?もしかしたら私も願ってしまうかもしれない。あの時に帰る事を。
 でも今の私は、過去の経験をひっくるめて、嫌なことも嬉しいことも包括して、出来上がったのが今の私であるから、変えてしまう事を望んだら、それは、今の私を完全否定することになる。だから、願いたくない、そう思います。
ノーアがエドとハイデリヒのアパートに転がり込んだとき…
ハイデリヒ:「エドワードさんが女の子に興味を持つなんてね」
多分、誰もが突っ込みを入れたと思われるけど「今まで男にしか興味なかったの?」とかね。
シナリオブックのプロトタイプの原稿では、ノーアをはさんだエドとハイデリヒの三角関係がより明確に書かれているのですが
思わず何度聞いても突っ込みを入れたくなる。
もちろん後に続く、エドの関心は女性だけでなく、人間そのもの自分以外の他社に対する無関心というのがわかるのですが
ハイデリヒ:「なんだか人と深く関わろうとしない、いつも別の世界の話をしている…」
この台詞は、エドにとって、ドイツが夢の中の世界ではある、だから関わろうとしない(このあたりの深い感想についてはまじめな感想で掘り下げようと思います)
でも、無関心な対人関係の中でも、ハイデリヒは選ばれたんでしすよ、エドに。
もちろん弟と同じ名前だから、というのはわかっていたのかもしれないけどハイデリヒにとっては、ホーエンハイムが出て行ってしまった後に、自分を頼ってくれたのは
かなり嬉しかったと思うんですよ。
だからこそ、自分を見て欲しい、夢の中の世界と思わないで欲しい、命をかけてまで、返そうとした。本当は元の世界なんて捨てて、この世界で生きて欲しいと思ったはず、でもそれを言うのはエドの存在を否定することだというのも
ハイデリヒはわかっていたと思うし。
だから、エドのために何かをしたかった。エドを元の世界に返すことで、自分が夢の中の存在でな事を証明したかったんだ。ハイデリヒの優しい復讐なんだろうなって。
作品を通して、ハイデリヒがエドワードに「この世界を、そして僕を見てよ」って目が語っていて…切なかったです。

自分を見てと、言いたいけど言えない。叫びたいけど叫べない。そんな中で

エドが魂の一部が残った鎧アルと再会した後の
エド「信じられないかもしれないけど、アルにあったんだ…弟のアルに…もしかしたら俺帰れるかもしれない…」
の台詞の後のハイデリヒの表情が、すごく心に残ってます。
私は2回目見たときに、こっそりこのシーンで泣きました。
エドだって、悪気があったわけではないんです。でもハイデリヒにはすごくショックだったと思うんですよ。
結局、エドワードにとって自分はなんだったんだって。自分にはどんなに頑張っても、そんな笑顔を引き出すことは出来なかったのに…。とか。
 最初の現実世界のエドワードが車で鋼世界この事を語るエドワードなどを、ハイデリヒは、嘘を言っているわけではないと思いつつも、何処かしら心のそこでは信じていなかっと思うんですよ。でもエドが「弟に会った」というのが、今まで信じていなかった、いや信じたくなかった、自分がエドワードにとって夢の世界の住人であった事を、見せ付けられた台詞だったと思うんですよね。
結局、エドワードの瞳には自分は映ってなかったんだって。

 本音は、ハイデリヒ、エドを手に入れるために!押し倒せ!とか思ったり思わなかったり…
でもハイデリヒのことだから、エドの嫌がることはしないですよね。
いや、弟のことばかりを言い続けているエドを見ていたら…さすがのハイデリヒもぶち切れてしまってもいいのでは、と思わず心の中でゴーゴーサインを送る…。でも未遂希望。最後までいってしまったらハイデリヒじゃなくなっちゃう〜。

映画公開前に、ハイデリヒをメインにした小説を書いていたせいか、ハイデリヒには人並みならぬ思い入れがあるようです、自分。
でもアルエドですよ。最終的には…だって、エドはアルしか見てなんだもん〜。アルエドの小説書きたいな〜。
映画感想
2回目・3回目を見て(舞台挨拶の時)

初回を見たときは、なんか展開の速さに「うーーー」と思ったんですが、シナリオブックを見てから映画を見たら、いろんな台詞に重さを感じてしまいました。

 まず冒頭。OPでTVのダイジェスト版を流すじゃないですか?なんでだろうと思ったんですが、特に普通に見ていたんですが、あれはノーアがエドの記憶を垣間見ているという流れだったそうで、OPのような感じの映像がノーアの頭の中に流れ込んできた、思うと、今まで思い入れのなかったノーアが、ひとりのキャラクターとして捕らえられるようになりました。
 そのちょっと前のジプシーの歌もすごい。サントラ盤ではこのジプシーの歌がフルで聴けるんです。それでじっくり聞いた後に、映画で聞くといろいろ思うことが。
 ジプシーって、その歴史などですごく迫害を受けたりするじゃないですか?映画の中でもそのあたりがちらちらと、描かれているのもありますが、そんな事をひっくるめて、前に進もうとする、その想いが歌に託されている気がしました。
 テレビ版のエドは、「前に進もう」とするじゃないですか?でもこの映画版のエドは、もう試せることは全て試していて、前に進むことも、後ろに戻ることもできずに「今」に貼り付けられている。それが象徴される台詞が「何処まで行っても、ここから逃げられない…」と思うんです。この、エドの前に進みたくても、進められないそのもどかしさと、自分たちの運命をひっくるめて前に進むしかないというジプシーの歌が、妙にリンクしたと思いました。
初回試写会後の感想

とりあえずラストで、エドが現実世界の扉を閉めるために、扉を通って戻ってきた時、
私は思わず「エドは弟アルじゃなくて、ハイデリヒをとったのね…」とハイデリヒ×エドに一気に妄想に入ったのに…
だからね、私はハイデヒリは撃たれていても、まだ息があると思ったの。
でもあっさりと…
虫の息で、エドの胸の中で息を引き取ると思ったのよ…

そんな感動的場面も、弟アルの登場であっさりとその場の視線を釘付けに…
思わず弟アルに拍手を送ってしまいつつもハイデリヒに同情してしまった…
弟アルの「2年間兄さんの傍にいてくれてありがとう、これからは僕が傍にいるよ」という表の台詞と
「2年間も兄さんを独占しやがって…!」という裏の台詞が聞こえてしまいました…