Croix Noir

05.8.26

映画公開 終了記念!

「兄さん…どうして僕と目をあわさないの?僕から逃げるの?」
 そう言うと、アルフォンスはエドワードに一歩近づいた。
まっすぐにエドワードを、その瞳を凝視する。それに対して、エドワードは相反する磁石のように、一定の間隔を保つように、後ずさる。
 何も応えないエドワード。断罪を待つ囚人のような、そんな表情だった。
 アルフォンスは、そんなエドワードを見て、更に近づく。
「兄さん…もう後がないよ。それ以上は逃げられないよ。」
「…っつ」
 アルフォンスはエドワードの顔の横に両手をつき、逃げられないようにする。
「さあ、僕の瞳をよく見てよ…」
追い詰めたエドワードの顎に手を添え、自分の方に向ける。
「お、俺は…お前と一緒にいる資格なんてない…!」
 泣きそうな瞳で自分の罪の一端を吐き出したエドワードは、壁にもたれてしゃがみこんでしまった。

      ******

 弟アルフォンスが、扉を通ってこちらの世界にたどり着いてから、誰もが扉を閉じる作業に一丸となっていた。エッカルドという核を失い分裂するかと思われていたトゥーレ協会の組合員も、今やらなければいけないことはわかっている様子で多くの人が、撤去作業に奔走していた。その多くの人の中に二人はいたが、錬金術を持たないエルリック兄弟は、この世界では無力な人間に等しかった。
 その間、アルフォンスは気づいていた。兄、エドワードが最低限の会話しか交わさないことを。そして、自分に触れないことを。
 でも、追求することもできずに「扉を閉める」その作業に没頭していた。
 
 そして瓦礫を撤去す作業が一秒の時間も惜しんで続けられた数日後。ミュンヘンに、一時の平和の時間が戻った。
 
 こちらの世界に突然やってきたアルフォンスはもちろん行くあてもないので、エドワードに連れられて、今は亡きハイデリヒが借りていたアパートにやってきた。
 アルフォンスの荷物といえば、コートだけだった。練成陣が描かれていた手袋も、作業で真っ黒になり擦り切れた。作業の終了を告げられたときに、それを捨ててきた。

 …この世界で生きるには無用のものだ。
 
「あの、女の人、ノーアさんだっけ?今日は見かけないけどどこに行ったの?」
部屋にはいるとアルフォンスはコートをハンガーにかけならが質問する。
「ノーアは、今まで一緒だった仲間のところに行った。挨拶をしてくるって。」
「…ふーん。」
「アル、俺はこのアパートの引き払いについてなど、いろいろ手続きしてくるから…、夜中になると思うから、先に寝ててくれ。ベッドも勝手に使っていいから。」
 外へと続く扉のドアノブに手をかけながら、エドワードは答える。
 
「兄さんは、僕と2人きりになるのを避けてるね」
出て行こうとするエドワードに、アルフォンスははっきりと訊ねる。
「そういえば、このアパートの大家の女性は、グレイシアさんそっくりで…、名前も一緒なんだぞ。ヒューズ中佐にそっくりな警官が、想いを寄せているところなんて、まさに俺たちのもといた世界とそっくりだろ…?」
「…」
「今度あわせてやるからな、ここを出る前に、挨拶しような。」
 自分の言葉が聞こえてないはずない。そんな遠い距離でもないし、小声で言った訳でもない。
 あえて自分の言葉を無視するエドワードに、苛立ちを感じて、アルフォンスは椅子から立ち上がる。

「兄さん…どうして僕と目をあわさないの?僕から逃げるの?」

      ******

 エドワードにとって、会いたくて、でもその生死すらも確かめることすらできなかった相手がいた。
 人間というものは、それがどんなに辛い結果であろうと、どん底に突き落とされようが、大抵のことは時間が解決してくれる。時間の経過が、その事象を事実としてを受け入れさせてくれる。どんなに辛くても、その結果を受け入れるしかないのだ。そう思えるようになる。いつかは。
 しかし、その結果自体がわからない場合、心の中で何度もいい結果を期待し、でもそれを信じきれずに最悪な事態まで想像し絶望する。しかしまた希望する…。希望と絶望の永久の輪廻から逃れることができない地獄。
 エドワードもまさにそうであった。弟を練成したつもりであったが、その後を確かめる術は持たない…生きているのか、死んでいるのか?自分のしたことは正しかったのか?納得と後悔の輪廻にはまる。

 弟が生きていてくれた、それだけで充分であった。自分のしたことは何かしらの形になっていた、それが実感できて救われた気がした。
 自分達が立つ地面は違えども、弟が生きていてくれるそれだけで、エドワードはこれからも生きていける、だからこそ、自分はこちらの世界に戻ってきた。
 誰よりも、何よりも大事であった弟。それを取り戻す為だったら何でもした…。数年前の自分はそう思っていた。その想いの強さなら負けないと思っていた。
 しかし、元の世界、そして今自分が立ってこの世界を、ちゃんと目を見開いて見つめた時、自分の想いだけではどうにもならない、自分を取り巻く世界を感じた。自分の想いを貫くことが、エゴのように思えたのだ。

 どんなに一緒にいたいか、それはとめどなく胸の奥から湧き上がってくるが、それを欲求のままに音にするにはいけない、罪のような気がした。聞き分けがいいのが大人である、とは信じたくはないが、素直に言葉にできない、そんな自分が確かにいたのだ。
 
 この世界への執着なんてなかった。自分はいつか帰る者だと。ここは仮初の世界。他人事のように考えていた世界。

 今考えれば、それはこの世界に住む人にとって、どんなに失礼なことであったか。胸が痛む。でもそう思わないと生きていられなかったこの2年間。

 この世界にふらふらと漂うような風船のような存在。

 でも彼がいてくれた。自分の傍に。あの青い瞳をもつ存在。彼がなければ、たぶん自分はもっとこの世界で他と協調することなく孤立していた。
 一度は戻る事ができた自分の生まれ育った世界。扉を放置し、この世界を自分とは無縁のものとして捨て去ることが出来なかった。
 この世界を無関係と思わないようにしてくれた、彼がいたから。

 「弟と再会する為にはなんでもする」そうは言い切れない感情が今のエドワードの心にはあった。エドワードにとっての弟は、11歳の時生身の姿を見て以来鎧の姿なのである。自分と似たような容姿と服装ではあるが、いきなり目の前に現れ動揺を感じていた。弟ではあるが、弟ではないような。
 むしろ、18歳のエドワードにとって1歳年下の彼のほうが弟のような存在であったのかもしれない。本物の弟を目の前に、エドワードはそう感じてしまった自分の心を否定することはできなかった。


「あの人のこと?」
 具体的に、名前こそ出さなかったが、弟がつぶやく「あの人」がお互いの共通の人物であることがわかる。
 しゃがみこんでしまったまま顔を上げないエドワードに、アルフォンスは自分もしゃがみこむ。
「アルフォンス、って僕のことじゃないでしょ?あの人でしょ?アルフォンス・ハイデリヒさんって言うんだってね。この部屋に一緒に住んでいたんでしょ?」
「ど、どうしてそれを…?」
「ノーアさんが話してくれたよ。僕を見て、あの人に似てるって驚いていたし。」
 いつか、ハイデリヒのことを話そうと思っていたが、まだエドワードの心の整理がついていない。
「どうして隠すの?その人のこと。」
「…隠しているつもりなんて…ない」
「じゃあ、僕の目を見てよ。隠してないんだったら僕の目を見られるでしょ?」
じっと見つめるアルフォンスだが、エドワードは、まだ下を向いたままである。
「…」
「彼は僕に似ていたんだよね…?」
「…」
「そう…じゃあ、僕は来ないほうがよかったのかな?僕はとっくに兄さんにとっては用済みだったんだね…?」
「…ち、違う!」
「どう違うのさ?兄さんは扉を閉めるため、って言ったけど彼に会いたいからこっちの世界に戻ってきたんじゃないの?」
「違う!俺が戻ってきたのは、こっちの世界を守る為だ!俺は、もうこの世界を夢とは思わないことにしたんだ!生きている限り、世界とは無関心ではいられない、それが分かったんだ!」
ようやく顔を上げたエドワードは、一気に息継ぎもせずに、言い切った。

「そう、彼のことはまったく考えてなかった?僕の目を見ていえる?」
 エドワードが知っている弟の瞳は、無邪気さがあふれていた。今は違う。こんな人の心の奥底までを暴くような、そんな見つめ方はしなかった…。
「沈黙は…肯定ととらえるよ、兄さん。」
「…」
 違うと、そう言いたかった、でも言葉が出なかった。それを言ってしまったら、「彼」そのものの存在を根底から否定してしまうようで。目を閉じたまま、夢の世界で生きようとしていた自分の目を開かせてくれた。
 
 「彼」のため、確かにそうだ。その気持ちが心の底にあったのは否定できない。
 弟と一緒にいたい、それはもちろんだった。でも、それを望んで、自分の想いだけで、自分以外の人が死んで行くのを 無関係だと割り切ることは出来なかった。「弟に会いたい」という個人的な感情より、扉を閉めるという誰にでも認めてもらえる大義名分を優先した、自分の弱さ。どんなことがあっても、世界を敵に回しても、たとえば、世界中の人を殺してまでも、弟と一緒にいたいと思える強さがなかった自分。扉をこの世界から閉じるという錦の御旗を掲げて、あれほど会いたいと切望した弟より、こちらを選んだ。
 自分ひとりが、弟と一緒にいたいという気持ちを我慢すれば、多くの人間が救われる。誰に認められなくても、自分は救済者となるのである。

「やっぱりそうなんだね、あの人のために帰ってきたんだ。僕を捨てて。」
 思考の渦にはまるエドワードの沈黙に対して、アルフォンスは続ける。
「…なんか言ってよ…兄さん…」
 自分が、我慢すればいんだ、そう思った。だからこそ帰ってきた。久しぶりに見た弟は、自分の記憶の中の弟とは違った姿で、でも弟であって。その弟と一緒にいたい。いられれば本当に楽しいだろう、だってそれは、ずっとこの2年間望んでいたことだから。
 でも、それは自分に許されるのか?弟に会いたい気持ちが、扉を開かせる引き金になった。会いたいとばかりおもって、この世界を見なかったから、「彼」が命を削って自分の目を覚まさせた。
 自分が弟に会いたいと願わなければ、何も起こらなかったかもしれない…、だから。自分だけが願いをかなえるのは罪なような気がした。だから、切り離した。自分から。
 離れて、自分が我慢することが、それが、弟と会いたいとおもい続けてこの世界を見なかった、自分に与えられた罰だとおもった。
 
 弟に触れてしまうと、「彼」が消えてしまう、そんな気もした。肉体がなくなった以上、死者は残された人々の記憶の住人になる。でもその住人はすぐに曖昧に変化しやすい。
 彼を、エドワードの心の中で、消えないように鮮明に保つことが、エドワードが出来る「彼」への謝罪のような気がしたのだ。

「…ごめん、アル…。おれ…お前と会えて嬉しいんだけど…自分は喜んじゃだめなんだよ、幸せになっちゃだめなんだよ…!」
「…?兄さん?」
「あいつが、命を削って、俺の目をこの世界に向けてくれた。この世界は夢じゃないって、同じに生きてるんだって…。あいつがいたから俺はお前がいないこの世界で生きてこられた…。俺は知ってたんだよ、あいつの命が先がないって事も。でもそれが俺の為にさらに縮めてしまったなんて…知らなかった。あいつは俺のために命をかけてくれた…」

 言葉をひとつひとつ吐き出すように、語るエドワードをアルフォンスはじっと見ている。

「あいつは…、俺の為に…死んだんだよ…俺がいなければ、もっと長く生きられたのかも…。俺はその分幸せになっちゃいけないんだよ…。お前に触れちゃいけないんだよ…」

「あいつの事を、覚えていることが…俺に出来る唯一のあいつへの贖罪だ…!」

 しゃがみこんだまま、下を向いているエドワードの肩にそっと手を乗せるアルフォンス。その優しく差し伸べられた手を払う勇気もなく、エドワードは涙をこらえて、うつむいている。

 先に言葉を発したのはアルフォンスだった。

「兄さんは、僕のこと…邪魔…?」

 邪魔なんかじゃない、お前に会いたかった、一日、いや一秒たりとも、忘れたことはなかった。日々の日常、食事をする時だって、歩く時だって、アルはこんなだったよなって、全てのことがお前に繋がっていたよ。 
 言葉にエドワードは否定することも、肯定することもためらいを覚える。邪魔だと肯定すれば、アルフォンスは、離れていくかもしれない、そうすれば、あいつも、アルフォンスもいないこの世界で、自分で幸せになる権利を放棄できる。
 その一歩も踏み出せず、逆に、幸福に酔いしれてしまいたい自分がいる。今までの事を考えずに、弟とまたずっと一緒にいられたら、願ってはいけない未来を、願ってしまう。

 彼への贖罪を胸に、ずっとその痛みを胸に刻むから…一度だけ、一度だけ、言わせてくれ。その一言で、俺は一人で生きていく。だから今だけ言わせてくれ…。

「俺は…お前と一緒にいたい…あいつを…お前の身代わりにしてしまったんだ…」

 言うつもりのない、その言葉をエドワードは小さく吐き出す。神なんて信じてない、だから、神に対する懺悔なんかじゃない、後悔なんかじゃない、今までの道を振り返って、自分は何一つとして後悔なんかしていない、弟とを錬成したことも、こちらの世界に戻ってきたことも。
 でも、これだけは自分以外の誰かに知っていてほしかった。それが自分にとって、かけがえのない相手に。それだけで、俺は一生荊の道でも歩いていける。あいつの死を、心に刻みながら。

「あいつの後ろに…お前を見ていた。それが俺を、この世界から目を背けさせた。そしてあいつは俺の眼を覚まそうとして…。俺のためにあいつは死んだんだよ!俺は…そんな自分を許せない…すまない、アルフォンス…」

 最後につぶやいた、その名は…「彼」のことか、それとも弟のものか?それは発したエドワードにもわからなかった。

「兄さん…じゃあ、僕の気持ちはどうでもいいの?兄さんは、僕のこと嫌い…?それだけ聞かせて…?」

 傷ついた猫を優しく抱きしめるように、アルはエドワードを抱きしめて耳元で囁く。

「…好きだ…誰よりも。お前のためならなんだって出来る…って思っていたよ」

 過去形になってしまったのは。何も知らない、お互いだけがこの世の全てではない事を知った、ただ、お互いを求めるだけではいられない、世界はどんな世界でも、ちっぽけな自分でもその世界を構成しているひとつである、全は一、一は全である事を改めて思い知った。ちっぽけな自分だけど世界とは無関係ではいられない。それを知った、成長した証なのかもしれない。
 
「それだけ聞ければ満足。ありがとう」
 
 満足…?ありがとう?それを知って弟はどうするのか?それに対する答えを見つけられずに、じっとしていた。すると、自分を抱きしめる手が解かれ、自分を取り巻く空気が流れ始める。瞬間的に下がった温度に、エドワードは身震いと、そして寂しさを感じる。

(…それがお前の答えか。あいつを選んだ俺を、許せないか…?)

 それでいいと思った。それが俺に与えられた罰だ。

 引き出しを開ける物音がしたが、それにも気付かずに、エドワードは放心していた。
近くに足音が聞こえ、恐る恐る顔を上げる。

「兄さん、これでいいでしょ?」
そこには、右手に鋏、左手にエドワードと同じように長く伸ばされていた金の髪の束が握られていた。短くなった髪型で、アルフォンスはますます、「彼」に似ていた。

「ア、アル、お前…!」

「兄さん、僕を子供だと思ってなめないでくれる?兄さんが彼を選んだって?そんなことどうでもいいよ。それで僕が離れると思ってるの?…あなたから。」
「ア、アル…お前どうして髪を…?」
「兄さんが僕ではなく、あの人を選んだって、だからって僕の気持ちは変わらない。兄さんがどう思おうとも…僕がそばにいたいんだよ…!」
「だからって、どうしてお前が髪を切るんだよ!」
「…兄さんが、僕といるとあの人を忘れてしまうなら…今度は僕があの人の代わりになる…こうすれば、否が応でも、僕といれば、思い出すでしょ。「彼」を…。」
 そう、エドワードが、彼を忘れないでいることが、自分に与えられた罪だと。そう言ったから。

「面影が似ているんだから、僕を見ることで、兄さんは彼を思い出す。罪を僕にも一緒に償わせて…」

「ア、アルフォンス…」

「僕が…そばにいることができなかったから…彼を僕に見立てたんでしょ…?僕はそう思うことにしたよ…。」

 エドワードは、そのアルフォンスの思い切った行動に、戸惑いを隠せなかった。差し伸べた手が空を切る。アルフォンスは、その差し伸べられた手を見ていたのに、あえてじっと見ていた。

「兄さんが彼を僕の身代わりにしたのは…僕の罪でもある…そうでしょ?」
 エドワードをじっと見つめながら、続ける。
「兄さんが、僕を見るたびに…僕の後ろに彼を見る…それは僕にとってとても辛いことだけど、それが僕に課せられた…罪かもしれない。兄さんを求め続けた…僕の罪…」

「それに、あの人だって…兄さんが不幸になるのを望んでないよ…僕はあちらの世界から彼の視線を通して、兄さんを見ていたことがあった。あの時は、自分の夢の中の世界だと思っていたけど、そうじゃない。彼の心の中はあなたを思う気持ちで一杯だったよ…」

あなた…弟は、自分をそんな呼び方をしない、あいつが時々自分をそう呼んだ…

「彼を、彼の為に罪の十字架を背負うなら、僕も一緒だ…。僕も一緒に背負わせて…」
 そういうと、アルフォンスは手につかんでいた金の髪の束を投げ出し、そしてエドワードを抱きしめる…

(あなたの罪と思う気持ちだけで…僕は充分だよ…。どうか幸せになって…)

 アルフォンスが、自分に触れた瞬間、彼の声が聞こえた。自分を抱きしめるその手は、弟のはずなのに、確かに彼の声が聞こえた。辛い時にそばにいてくれて、自分をこの世界に繋ぎとめてくれた、その手と声。今はいないはずの彼を、エドワードは弟の身体を通して確かに感じていた。

「アルフォンス…俺は…!」
 たまらずエドワードは抱き返す。その瞬間に、今までこらえていた、涙が頬を伝う。2年間どんな絶望にくれようともこらえ続けたはずなのに。彼へ贖罪や感謝そして想いが溢れてきた。
「アルフォンス!!」
 涙が溢れる瞳で見上げた、その顔は弟のようで、彼のようで。でも、今のエドワードにとってはどちらも大切な存在だったのである。

(アルフォンス、俺はお前の事を絶対に忘れないから…忘れてなんかやらないから…。お前と同じ面影を持つ、こいつと生きていいか…?)

 そう何度も心に刻みつつ…。エドワードは、心のそこから思いを吐き出すように慟哭した。

 二人は、これから、ともに歩いていく。言葉には出さずに、胸に彼の面影と罪を抱いて…。




  エドとアルが一緒に生きていくのは本当に嬉しいんですが…
  その後、結構わだかまりがあったんじゃないかい?って思ったんですよ。
  

  さて、この話、これで完全じゃありません。あえて書かなかった部分がちょっとだけ…
  その部分と、おまけの話をつけて完全版として無料配布しております。

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